気が向いたときに書く短文小説。
だからラプンツェル(? なお、タイトルと中身は関係あったりなかったり。 最初の一文をつかっているだけ。 書きたくて書いているだけなんで、批判意見いりませんw スケッチがでてきた。 スケッチがでてきた。古い黄色くなったスケッチブック。 これを書いた時、私は何を思っていたのだろうか。 ただ無心に木を描いていたのだろうか。 何を描きたかったのだろうか。 …ああ、思い出した。意味もなくスケッチブックを取り出して 朝焼けの中でコンテを握りしめ、一心に描いていたんだ。 こんなにも何かを何かだけを思って描くことをいまできるだろうか。 ページをめくる。そこにはまた新しい絵が広がっていた。 今度は優しく咲いている紫陽花があらわれた。 この絵を描いた時はすでに紫陽花が好きだったのだろう。 笑いがこみ上げてくる。今も昔も好きなものはそうそう変わらないのだろう。 紫陽花がスケッチブックの中で変わらずに咲いている。 不思議な思いが浮かんできた。 今はもう描けないだろうものたち、想い出の中においてきたもの 遠い風景の中で笑いながら走り去る子供たち…わたしもいた。 映画のスクリーンのように近いのに遠い映像…トーキーのように音はなく、 あるのは溢れるばかりに流れる慕情とおいてきたものの音たち。 風と一緒に走り去った子供たちが、スクリーンの向こうでおいでと 手を振っている。ごめんね。もうそっちにはいけないんだよ。 でも、みているから、忘れないから。 ただただ抱きしめ続けるから、どうか消えないでいてほしい。 おいてきたものの代わりに、明日へつながる今日があって、 今こうして生きているから、生きていける。 明日久しぶりに電話をしてみよう。そう思い、スケッチブックを閉じた。
by cafestar
| 2005-08-08 02:32
| ラプンツェル
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